その1  イントロダクション 「好きなまちで仕事を創る」  

 05年11月9日に開催されたイベント「好きなまちで仕事を創る!という私のキャリア」には、約50名の方に参加いただきました。 イベント参加者は「自分も故郷で何か挑戦したい」という想いを持っている大学生や会社員の方々が多く、会場での質問時間も予定をオーヴァーし、さらに、イベント後も長い時間、会場のホールでゲストの方たちとの意見交換をする姿がとても印象的でした。

 ここでは、イベントの模様を掲載していきます。
  第1回分として、 広石 拓司(NPO法人ETIC.フェロー 「好きなまちで仕事を創る」編集長) が、「好きなまちで仕事を創る」を制作したETIC.の想いや込めたメッセージを伝えた「イントロダクション」を紹介します。

イントロダクション 「好きなまちで仕事を創る」 

 ETIC.は「仕事を創る」ことをテーマに活動をしています。

 実践型インターンシップでは、学生が起業家と共に仕事をすることによって、「いったい仕事を創るってどんなことなんだろう?」と身体で感じて欲しいと考えています。じゃあどんな仕事を創るのか?単に儲かる仕組みを使うだけでなく、自分のこだわりのある問題に自分にしかできない挑戦をして欲しい、そんな想いから社会起業家の育成支援も取り組んできました。
  若手社会起業家のビジネスプランコンテスト「STYLE」に取り組んできていて、応募者の数は東京近辺が多いのに、審査が進むと地方からの応募プランの比率が上がっていく。なぜか?東京には市場があるけど、誰かの取り組みは多くの選択肢の一つにしかすぎない。しかし、地方で真剣に仕事づくりに取り組むと応援の環が広がる。実は地方には独特のチャレンジの環境があるのではないか?そのように考え、現在、チャレンジ・コミュニティ創成プロジェクトに取り組んでいます。

  なぜ働くのか?と聞くと、多くの大人は「食うため」と答えるでしょう。しかし、人生にとって働くということは、単にお金も受けのためだけなのか?もっと大きな意味、社会や周囲の人々との関係性の中で自分の居場所とか役割を得るという意味があるのではないか。働くことには、もっと自分を信じることへの可能性があるのではないか。じゃあ、それを実現するためにはどうしたらいいんだろうと考え、色々な地域で笑顔で働く人達に出会い、そこで僕らが学んだことをまとめたのが「好きなまちで仕事を創る」という本です。

  その本で最も伝えたいことは、「なぜ仕事を創ることが必要なのか?それは、大切にしていることをずっと大切にしていき続けたい、譲れないものを譲らないで生きていくためには、自分たちでそういう場を自分自身で作っていくことが必要だ」ということです。

  ただ、こう言われても多くの人は「自分には仕事を創るなんて無理」って思うかもしれません。ある人は「自分には力がない」「うちの街には何もないから無理だ」と思うかもしれません。また、「自分の思いにこだわることと仕事って、本当に結びつくのか」「自分のしたいことは大きな市場がある訳ではないのに仕事にできるのか」そんな疑問を持つかもしれません。そして、失敗を恐いと思う人、それがほとんどだと思います。実際、先輩起業家たちも失敗を恐れいていない人なんてほとんどいません。

  そんな悩みや不安へのヒントを「好きなまちで仕事を創る」という本ではまとめています。
  そして、今日は3人の方のゲストの方に来ていただいています。皆さん、会社勤務後に自分の好きなまちで仕事を創ることに挑戦を始めた方たちです。 先ほどの悩みや不安にとって、彼女たちの挑戦はとても貴重なヒントになると思っています。

 次回からは、植田淳子さん(安心院グリーンツーリズム研究会)、横山史さん(Eyes)、森永麻美子さんのお話や会場とのQ&Aを掲載します。